異色の「文章読本」ということで読んでみた
前半は過去の文章読本を分類したり批評したりする。まだ読んでいない文章読本を探したり、面白そうな文章読本に目ぼしを付けるには役に立つ。
後半p134からに新しい発見があった。
学校教育における作文の歴史
なるほど、文章読本を読もうという人は、学校教育で文章の書き方を習わなかったという不満を持っていることが多いと思われるので、大変参考になる
学校教育の歴史を読むと谷崎潤一郎がみたままに、思った通りに書けと文章読本で書いた理由がわかるというもの。
もし今、見たままおもったままに書くことは無く、美文をまねて紋切り型の文章を書くことが文章術なら、誰かが公園に遊びに行くたびに「一瓢を携え」という文章が書かれ、ペットボトルはきっとピョウトボトルという名前になっているに違いない。ヒョウタン型のペットボトルがコンビニの棚に並んでいるのだ。
この「文書読本さん江」を読んでも文章はうまくならないかもしれない。
文章がうまくなりたい人は「文書読本さん江」を読んで自分にあった文章読本を探すといいだろう。
文章読本を読んで文章をうまく書けるようになりたいと思っているなら、どんな文書読本があるのか知るのに便利な案内書として。
すでに文章読本を何冊か読んでいるなら、また知らない文章読本を見つけるために。
一遍読んでみる?